mysound SPECIAL INTERVIEW!! DAOKO

mysound SPECIAL INTERVIEW!! DAOKO

様々なアーティストにテーマに沿ったお気に入りの楽曲を選んでもらうことで、その人のルーツや音楽との思い出を紐解いていくプレイリスト企画。今回は9月14日(水)にトリプルA面シングル『もしも僕らがGAMEの主役で/ダイスキ with TeddyLoid/BANG!』をリリースするインターネット/SNS世代の女性ラップシンガー、DAOKOさんの登場です。

顔出しを解禁してリリースされた昨年10月の"ShibuyaK/さみしいかみさま"に続く2ndシングルとなる今回は、ORESAMAの小島英也、TeddyLoid、岩崎太整といった注目のクリエイターが参加したトラックに、メジャー・デビュー以降芽生えた「観客とのコミュニケーション」を重視した、新たなDAOKOワールドを広げています。今回はそんなDAOKOさんに、「自分のルーツになった楽曲」を10曲選んでもらいました。









NEW RELEASE

INTERVIEW



  • "高校1年生の時にインディー・レーベルに入ってから、より能動的に音楽を聴くようになったんです"


    ――DAOKOさんの小さい頃の音楽との思い出というと、どんなことを覚えていますか?

    父が音楽好きで、小さい頃車でどこかに行くときに色んな音楽がかかっていたのを覚えています。私が最も尊敬するアーティストである椎名林檎さんも、幼稚園の頃チャイルドシートに乗りながら聴いていたのが最初でした。小学校の頃はJ-POPのヒット・チャートに入っているものを聴くような子供で、中学校に入った頃にニコニコ動画に触れてから自分もラップを始めるようになって、 HIPHOPに出会って。高校1年生の時にインディー・レーベルに入ってから、より能動的に音楽を聴くようになったんです。

    ――学生時代、プレイリストを友達と交換することもありましたか?

    中学生の時に友達がiTunesでプレイリストを作ってくれたり、私もCD-Rを焼いて渡したりしたことはありました。友達はJ-POPの選曲だったり、アヴリル・ラヴィーンだったり、あとは邦楽ロックの選曲も多かったです。エレファントカシマシが入っていたように記憶しています。

    ――今回は「DAOKOさんのルーツが分かるもの」というテーマでプレイリストを選んでもらいました。1曲目は椎名林檎さんの"ここでキスして。"。DAOKOさんと椎名林檎さんは同じではないにしても、やっぱりすごく似ている部分があると思います。

    実際、憧れの存在なので意識したんです。最初は。でも、わかっていたことだけどやっぱり椎名林檎さんにはなれなくて。だから、私は私でいいと思うんです。椎名林檎さんの曲はDNAに組み込まれていると思うんです。この曲は当時のインタビューで「瞬間を切り取った曲です」とお話しされていて、本当にそうで。節々のワードから情景や人物像が想像できる歌詞になっているんです。次のシュガー・ベイブも、知ったのは父の影響でした。父はカルチャーに熱心で、博識だし、趣味も近いフィールドなので、父の存在は大きいですね。シュガー・ベイブは今聴いても古く感じないのがすごいと思うんです。晴れの日にも雨の日にも合うし、「この普遍性って、一体何なんだろう?」って思います。
  • ここでキスして。/椎名林檎
    ここでキスして。
    椎名林檎

    • シングル
    • アルバム
    • 着メロ
  • 今日はなんだか/SUGAR BABE
    今日はなんだか
    SUGAR BABE

    • シングル
    • アルバム

  • ――次のCAPSULEの"東京喫茶"は、今のエレクトロニックな音楽性ではない時期の曲です。ピチカートファイヴの"東京は夜の7時"へのオマージュが感じられる曲ですね。

    これも中田ヤスタカさんが好きな父に教えて貰って。渋谷系に近いことをやっていた時期ですよね。今回は中田さんの曲の中でもあえてこの曲を選んでみました。CAPSULEもこういう曲をやっていたことって、知らない人も多いと思って。次の星野源さんはファーストの曲で、自分から能動的に知った曲ですね。私は初期の頃から「シンプルだけど鋭利に心に刺さる歌詞を書く方だな」と思いつつ好きで聴いていたんです。最新アルバム『YELLOW DANCER』も最高に好きです。ブラック・ミュージックの要素が沢山詰まっていて音楽的にも高度なテクニックが満載なのに、チャートの1位を飾って、同じ音楽をやっている私にとって希望の光なんです。

  • 湯気/星野 源
    湯気
    星野 源

    • シングル
    • アルバム

  • ――フィッシュマンズの"いかれたBaby"はどうですか?

    知った当時は「チルな雰囲気で落ち着くな」と思っていたけれど、ダブを知った上で聴くとまた違った魅力が感じられ知れば知る程奥深い曲です。私は青が好きでイメージカラーにしていますけど、"ナイトクルージング"しかり、フィッシュマンズさんも青のイメージがあると思うんです。UAさんの"ミルクティー"は、好きだった人がカラオケで歌っていて知った曲。それが頭から離れなくて、帰って調べたんです。この曲も、ダブやレゲエが血として組み込まれていますよね。それに曲自体はループ・ミュージックなのに飽きずにずっと聴ける音楽は、自分の曲でも発明したいと思ってます。

  • いかれたBaby/フィッシュマンズ
  • ミルクティー/UA
    ミルクティー
    UA

    • シングル
    • アルバム

  • ――なるほど。次のDNCEは急に15年~16年の海外のヒット曲になっていますね。

    急に新しくなりました(笑)。自分のルーツも更新されてきているので、最近の音楽も入れてみようと思いました。今流行りの音色も取り入れながら、リフはファンキーで、バンド・サウンドに打ち込みの要素も入っていて、新しい最高にポップなダンスチューンの発明だ!と、最初に聴いた時は衝撃を受けました。最近、ポップスが巧妙かつ一番高度なテクニックが詰まっている濃密な音楽だと気付いて、USヒット・チャートもよくチェックしているんです。自分自身もJ-POPがやりたいと思うようになりましたし、聴く音楽も変わってきていますね。フィフス・ハーモニーの"Work from Home"は、(トラップの要素が入っているのに)何億回も再生されていてすごいですよね。この曲はトーンも好き。冷たい雰囲気でありつつも、爽やかに抜け切るような感覚が新しいPOPSの形を体現していると思います。

  • Cake By The Ocean/ディー・エヌ・シー・イー
  • Work from Home feat.Ty Dolla $ign/Fifth Harmony

  • "「来年は自分が出るしかない!」って前向きに捉えることにしました"


    ――DAOKOさんは「本来取り入れるのは難しいはずのものを、ポップに聞かせる」ことに魅力を感じるタイプの人だと思いますか?

    それが理解できたときの興奮って、すごいものだと思うんですよ。私も最近は自分の曲でそういうものを表現しはじめているので、それを伝えることができたらものすごく感動すると思う。次のベックは、今年出た新曲。実はベックを観るために今年初めて<フジロック>に行ったんです。でも着いた頃には終わっていて……
    (笑)。だからもう、「来年は自分が出るしかない!」って前向きに捉えることにしました。


  • ――(笑)。それにしても、ベックの曲がぎりぎりラップと歌との中間のようなものになっている程度で、今回のリストにはラッパーの曲が入っていないのがDAOKOさんらしいですね。

    あっ、確かに入っていないですね!もちろんラップもすごく好きで、インディーズ・レーベルに入ってからはNITRO MICROPHONE UNDERGROUNDやキングギドラも聴くようになりましたし、漢aka GAMIさんも好きです。でも、自分が日常的に聴くものかというと、ちょっと違うとも思うんです。ラッパーのルーツがないことで、私なりのラップになっているんだと思います。最後のくるりさんの曲は、私が初めて四つ打ちを認識した曲。「ダンスさせる」「ダンスする」ということは、自分の中でも最近の大きなワードになっているんです。

  • ワールズエンド・スーパーノヴァ/くるり

  • ――9月14日にはトリプルA面シングル『もしも僕らがGAMEの主役で/ダイスキ with TeddyLoid/BANG!』がリリースされますね。今回選んだ中に、新作にも影響を与えた曲はあると思いますか?

    "もしも僕らがGAMEの主役で"では、80年代POPSを代表する音楽を土台にしていて。イントロの部分は90年代テクノサウンド、ラップ部分はブレイクビーツを用いました。"ダイスキ"は、TeddyLoidさんのベース・ミュージックのトラックに対して、メロディーは童謡のような違和感のある和メロで、コントラストが面白い曲です。"BANG!"はメジャー・デビュー以降、「お客さんともっとコミュニケーションを取りたい」と思うようになって、ライヴで一緒に楽しめるクラップの手法を取り入れた曲ですね。MVを撮ってくれたのは児玉裕一監督。顔出しを始めたのも、「お客さんと正面から向き合いたい」という意識の変化があったからなんです。顔を隠して活動していたことや、ライヴでの(自分の前にスクリーンを置いて映像や歌詞を投影する)特殊な演出の仕方ももちろん自分の一部ですけど、それによってお客さんとの壁が出来ていた部分も少なからずあったと思います。

    ――今まさに、色んな可能性が広がってきているという感じなんですね。

    そうですね。やっと色んな可能性を試せるようになってきたのかな、と思います。作りたい曲も色々出てきているし、ライヴでも「こんな光景がみたい」というものが浮かんで来ているので。前のワンマンの最後にアンコールで、スクリーンから前に出て終わったことの続きとして、今回のシングル以降のライヴも、今まで育んできた魅せる場面もありながら、同時にもっとみんなで一緒に「体感」できるライヴにしたいと思っています。






ORIGINAL PLAYLIST

DAOKOのルーツがわかるプレイリスト

DISCOGRAPHY

PROFILE

1997年生まれ、東京都出身。ラップシンガー。15歳の時にニコニコ動画へ投稿した楽曲で注目を集め、2012 年に1st Album『HYPER GIRL- 向こう側の女の子 -』を発売。16歳にして2013年m-flo + daoko による楽曲『IRONY』が映画『鷹の爪~ 美しきエリエール消臭プラス~』の主題歌に起用。2014年公開映画『渇き。』では中島哲也監督の目に止まり"Fog"が挿入歌に抜擢。同年、庵野秀明率いるスタジオカラーによる短編映像シリーズ『日本アニメ( ーター) 見本市』の第3弾作品『ME!ME!ME!』の音楽を、TeddyLoid と担当。世界各国から大きな注目を集める。そして、2015年3月女子高生にしてTOY' SFACTORY から1st アルバム『DAOKO』にてメジャーデビュー。さらに、cygames2016年新TVCMに"もしも僕らがGAMEの主役で"でが決定。9月には待望のTriple-A Side 2nd Single『 もしも僕らがGAME の主役で / ダイスキ with TeddyLoid / BANG!』が発売。<青色主義 ツアー>も決定し、国内留まらず注目を集める。

アーティストページ

LIVE

■DAOKO 2016 <"青色主義" TOUR>
日程:2016年9月9日(金)
会場:大阪ミューズ
時間:OPEN 18:30/START 19:00
料金:DOOR ¥3,500

日程:2016年9月22日(木)
会場:赤坂BLITZ
時間:OPEN 16:00/START 17:00
料金:DOOR ¥3,800

日程:2016年10月1日(土)
会場:韓国West Bridge Live Hall
時間:OPEN 18:30/START 19:00
料金:DOOR 55000won

日程:2016年10月2日(日)
会場:韓国West Bridge Live Hall
時間:OPEN 16:00/START 17:00
料金:DOOR 55000won


詳細はオフィシャルサイトで

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